年金に9・4兆円もの損失
141兆円の67%は約94兆円です。政府の今年度の一般会計の当初予算は96兆円です。政府予算に匹敵する規模の金額が、私たちの年金から株につぎ込まれかねない仕組みになっているのです。
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昨日は江東区主催の「地域で考える防災と避難所運営」というセミナーに参加してきました。そこに知っている方も参加していたの、でセミナーのあと、久しぶりに少しお話ししました。
するとその方が、「復興のために税金を払うのはたしかに必要だろうと思うけれど、復興税は自分たちの年金から4万円も天引きになるのに、大企業は復興税を免除というのはおかしいのではないか」と言っていました。そのとおりだと思います。
いまの日本の国家財政が累積した赤字になっているのは大企業への減税をずっと積み重ねてきたことが原因の一つです。財政が苦しいことを理由に高齢者の福祉や生活保護を縮小させる一方で、大企業の利益だけはこれまで通りに優遇しようとする、そのような財政と税制のあり方に、政治が誰のために行われているのかと、大きな疑問を感じずにはいられません。
昨日は、山家(やんべ)悠紀夫さんという方のお話を聞く機会がありました。テーマは日本経済の現状について。
山家さんは元々銀行で仕事をされていた方ですが、暮らしの視点から経済をわかりやすくお話しして下さいました。最近では「日本経済 見捨てられる私たち」(2008年)という著書もあり、さっそく今日図書館で借りてきて読んでいます。
グローバル化とは何か、「構造改革」政策や「小さな政府」論の問題を、わかりやすく解き明かしています。
福祉を充実するためにはまず消費税増税が必要だと、これが避けられない道であるかのように政府は言っています。世論調査でみると、福祉目的に使うなら消費税増税もやむなしかと、考える人も多いようです。
しかし、財政再建と福祉充実が必要としても、まず手をつけるべきはこの間負担を減らし続けてきた大企業や富裕層への課税を増やすこと、無駄な公共事業や軍事費の削減にまず着手すべきであると、山家さんも本の中でも昨日のお話のなかでもふれています。その通りだろうと思います。
今度の総選挙では、多くの人に痛みと貧困・格差をもたらした「構造改革」、「小さな政府」路線からの転換が、必ずや争点になるはずですし、そうでなければならないはずです。
大変にわかり易く、読みやすく書かれた本ですので、関心のある方にはぜひ一読をおすすめしたいと思います。
困ったものです。定額給付金の財源を、麻生首相は財政投融資特別会計から2兆円を引っ張ってくる考えでいるようです。
特別会計というのは特定の目的のためだけに別枠にしているから「特別」会計なので、どのような内容であっても、その目的外に使用することは基本的には許されません。特別会計法をこのバラマキのために変えようとしているのも余りに無茶苦茶な話です。
そして問題は使い道をはずれている、ということだけでなく、この財投特別会計のもともとのお金が税金ではなく私たち個人の貯金であったり年金会計である、ということです。税金ではない収入だから気軽に使えるとでも考えているのでしょうか。
私たちが、銀行などにお金を預金します。そしてそのお金をもとでに、銀行が財投債という国債を引き受けます(銀行はこれを売って利ざやをかせごうとする訳ですがここでは略)。銀行を経由して、私たちのお金の入っていく先が、財投特別会計です。
ですから、財投特別会計から2兆円使って国民の皆さんにお配りしますと言われても、たとえて言えば、目の前の人が、私のサイフから右手でお金を取っていって、そのお金を、左手に持ち替えてプレゼントですよと差し出しているようなものなのではないでしょうか。
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私の入っているメーリングリストで面白い話が回ってきましたのでご紹介します。
経済学者のモーリス・アレという人(すみません、私はまったく知りませんでしたが、ノーベル経済学賞も受賞している方だそうです)が書いた「偽金一味の寓話」というお話(の日本語に訳されたもの)です。
貨幣をつくるということが社会全体にどういう影響をもたらすのか、小話ふうに書かれています。ちなみに、このお話を紹介して下さったのは、先日このブログで取り上げた「『お金』崩壊」の著者・青木秀和さんです。
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