今日は区議会の清掃港湾・臨海部特別委があり、途中まで傍聴してきました。
最も不可解な報告があったのは豊洲新市場問題についてでした。これについては東京都の担当職員が区議会に来て直接説明する、という形で行われています。今日の資料としては東京都が2月に作成したA3フルカラーの「築地市場の移転整備 疑問解消BOOK なぜ移転が必要なの?」というものが配られていました。
この余りにもえげつない題名の資料はしかし、その後確認したところ、東京都のHPからは見つけることができていません。もしや議会対策専用の資料なのでしょうか?
さて、昨年夏の専門家会議を受けて8月からこの2月まで開かれてきた「技術会議」の出した結論は、会議一切非公開(先月ようやく議事録の概要をHPに掲載しましたが)という秘密主義と相まって、その結論の妥当性に多くの疑問が投げかけられています。その一つに、以前も取り上げましたが不透水層の問題があります。
今日の都の報告では不透水層141箇所調査したうちの2箇所について、追加調査したとのこと。しかし全体としてみれば連続しており問題ない、との見解でした。
もし地盤が水を通しかねない、という前提にたてば、そこから汚染が広がる穴になりかねない、それでは現在都が進めようとしている工法の前提の一切が崩れてしまう、だから認めようとしないのでは、と思われますが、重要なのはこの後の発言です。
その後この2箇所について東京都は、(不透水層2箇所の実態は)現状では明らかになっていないのでこれから調査する、と述べたのです。
これは、今回技術会議が工法選定したのは、不透水層問題について実状を把握しきらない中で結論を出したことを、都も半ば認めたことになります。今日の委員会の最初の報告で問題なし、と述べたことにすら反するものです。
候補にのぼった工法が本当に有効なものかどうかの実証確認(技術会議の中でも求めた人はいたようですが)すら、「時間がかかりすぎる」として、都は行おうとしていません。安全性確認どころか、経費の圧縮と、工事を急がなくては、という2点のみばかりが重要視されているのです。結局、工法の有効性も確認されていないということです。
こんないい加減な結論で工事を進めることは許されません。都はきちんと地盤についての調査と把握を再度きちんと行うべきです。
最近のコメント